エステサロンの開業資金について

エステサロンを開業する場合、資格取得や物件はもちろんですが、まず資金はどの程度かかるのを想定しておけばいいのか、というところが問題になります。ここでは開業形態別で見るおおよその開業資金について紹介いたします。

まずはエステサロンの開業形態を見る

エステサロンの開業を考えている場合、初期費用としてどれくらい用意しておけばいいのか？という疑問が出ます。

これはさまざまなとなっており、中には30万円程度で開業できた！という人もいますが、相場よりかなり下回る金額と言えます。

相場は大体どれくらいか、という目安を持っておくほうが、費用が足りなくて開業できない、というのを避けられますので、目安を正しく把握しておくのがおすすめです。

また、どんな施術をするかによって大きく異なりますので、開業形態とともに提供するサービスについてもしっかりイメージを固めておく必要があります。

そして開業形態についてですが、自宅で開業する方法、賃貸マンションで開業する方法、テナントで開業する方法などがあげられます。

中には店舗を建てて、という方法をとる人もいますが、今回はそれについては省いています。

まず開業する場合は、自宅や借りた部屋などで開業するほうがリスクも抑えられます。

そしてこの三つの開業費用ですが、一番安いのが自宅での開業で、大体70万円～とされています。

環境によってはもっと安く抑えられますし、提供サービスによってはここまではかからない場合もあります。

本当に小さいエステサロンでいい、という場合は最低限のスペースを設けて、そして自分でDIYするとなればかなり費用は抑えられますし、店舗として利用可能な物件に住んでいるのであれば、別途の家賃もかからずに営業が可能です。

次に賃貸マンション、この場合立地によって異なり、そして契約条件などで大きく変わります。

大体家賃が10万円程度として見ている場合だと、開業資金は140万円～というのが目安です。

最後にテナント、これが一番高額とされています。

賃料が一番高額になりがちですが、自由度も高いので本格的な店舗として構える場合は向いている開業形態です。

もちろん工夫次第でもっと開業資金は抑えられますが、かかる費用は440万円～という目安とされています。

これらは一般的なものなので、工夫次第、あるいはこだわり次第で変動が十分にありえます。

上手な物件探しや機器集めで抑えるところは抑えていき、賢い開業を目指すのがおすすめです。

そのためにもまずはしっかりと計画を立てて、自分がどんなエステサロンをしたいか、どれだけの規模にしたいかなどを明確にしていきたいところです。

自宅のメリットとデメリット

自宅サロンを経営している、という人が多く、出費を抑えるためにもまずはここから！と考える人も多いのが自宅サロンです。

メリットは賃料がかからない、そして自分のスタイルにあわせた営業が可能というところです。

自宅の一室を改装するなどして個室を確保するため、賃料はかからず内装費についても抑えられます。

一戸建ての場合は尚のこと、DIYなどで内装を変更できます。

また、子供が帰ってくるまでの間だけ、という営業方法も可能です。

子育てをしながら隙間時間で働きたい、という場合にもおすすめかもしれません。

ただし、自宅ということで生活スペースと一緒になりがち、というのがデメリットとされています。

雰囲気作りも大事なエステサロンにおいて、生活感のある音や匂いは避けたいところ、しっかり分けられるかどうかが課題です。

また他にも店舗型と比べて集客が難しいというところ、住所が自宅、というので安全面が不安などもデメリットもあります。

自宅であれば開業できるかもしれない、というメリットだけ見ているとつまずく可能性がありますので、自宅である分、デメリットもしっかり把握しておきたいところです。

特にネットに自宅の住所が掲載されてしまう、業者に流れてしまうという可能性があるのが要注意です。

賃貸マンションでのメリットとデメリット

賃貸マンションの場合、自宅から離れたアクセスの良好な立地に開業も可能であり、テナントよりも安くつく、というというメリットがあります。

生活空間から完全に切り離しができるというのもポイントです。

しかし注意として、店舗としての営業が可能かどうか、という確認が必要です。

中にはこっそり経営しているところもありますが、その場合看板や表札を出すこともできませんので、いくら好立地で営業していても集客が見込めなくなってしまいます。

もともとマンションでのエステサロンは集客が容易なわけではありませんので、自宅よりも高い金額を支払って、となるとデメリットが目立ってしまいます。

堂々とした宣伝広告ができる物件をおさえる、というのは重要なポイントといえます。

他にも密室故に安全面が不安などもありますので、十分に注意しておきたいところです。

テナントを借りるメリットとデメリット

テナントの場合開業資金は高いものの、想定している中で最もエステサロンらしい開業ができるかもしれません。

規模が大きくなってきて、従業員を雇う必要が出た場合にテナントに移る、という方法をとることもできます。

店舗としてしっかり基盤を作れるテナント経営、内装も自由に変更が可能、という場合が多いです。

内装制限がない場合、自分のこだわりを十分に詰め込んだエステサロンを作り上げられます。

また、集客も比較的容易となるので、宣伝広告をしっかり行える上に、お客様側からも見えやすい、というメリットがあります。

高額になりがちな内装費用に関しても、居ぬき物件といってもともとエステサロンがテナントとして入っていた物件をうまく探せば、使いやすい内容、設備をそのまま使えます。

費用も抑えられますので、ぜひ開業の際は検討をおすすめいたします。

サービスによって異なる機器の費用

エステサロンといってもさまざまなサービスがあります。

専門的なサービスを提供する側としては、機器選びも重要なことです。

痩身や脱毛などの機器は高額になりがちで業務用エステマシンはいずれも100万円以上の高額商品です。

ものによっては500万円以上にのぼることもあります。

自分が提供するサービスによっては必要のない機器は多いもの、どういったエステサロンにするか、というのを考えた上で必要な機器や設備を揃えていく必要があります。

なお、開業にあたって資格は必要ありませんが、あった方がもちろん信頼性が違います。

日本エステティック協会の資格取得はもちろんのこと、他にも役立ちそうな資格を取得しておきたい場合はそれらも費用の中に含んでおきたいところです。

なお、まつ毛エクステやまゆ毛カットなども提供する場合は申請が必要なので、チェックしておかなければなりません。

エステサロンの開業資金についてのまとめ

実際に店舗を構えて、という開業には費用がつきものです。

そして初期費用の他にも、継続してかかる費用も必要です。

月々にかかる金額は開業形態によって異なりますので、大体半年分くらい余裕をもった費用を準備の上、開業すると安心です。

開業手当、そして青色申告の申請書は費用がかからずに提出可能ですが、そのた法人化手続きは費用がかかる場合があります。

しかしそれらは急がなくても問題ないケースもありますので、まずは初期費用とむこう半年程度の費用を計算し、準備しておくのをおすすめいたします。